食で快眠を支える方法~長谷川桜子の食生活アドバイス
快眠を得る食材
食べ物の中には快眠を助ける成分の含まれたものがある
食べることと睡眠は、一見関係がなさそうですか食べ物の中には快眠を助ける成分の含まれたものがあります。就寝前に食べることは体温を上げることにつながるのでNGですが、適切な時間帯に夜食として睡眠を誘う成分の含まれた食材を効果的に摂取することで、快眠に役立つことがあります。
レタスに含まれる「ラクッコピコリン」
最近注目されているのが、レタスに含まれる「ラクッコピコリン」という成分です。
レタスの茎を切ると白い汁が出ます。この汁に含まれる成分がラクッコピコリンです。
ラクッコピコリンには沈静や催眠の効果があることがわかっています。また、加熱してもラクッコピコリンは壊れないのでレタスを炒めたり、スープに入れて食べても効果は期待できます。ラクッコピコリンはレタスの中でも茎や根元の部分に多く含まれているので、葉だけではなくこれらの部分も捨てずに使うようにしましょう。
神経が興奮して眠れない夜にはカルシウムを多く含む食材を
就寝前にイライラするというときはカルシウムが不足していることがあります。カルシウム不足のときには神経が過敏になり、それが寝つきの悪さにつながっていることが多いのです。カルシウムを多く含む食材は、チーズやヨーグルトなどの乳製品、納豆や豆腐といった大豆製品などです。
食べすぎると肥満の原因に
カルシウムの吸収をよくするのはマグネシウムの豊富なピーナッツなどですが、同時に脂肪分も多いため、就寝前に食べすぎると肥満の原因にもなるので注意が必要です。そのほかビタミンDはカルシウムの吸収をよくします。卵や鮭、マグロなどがビタミンDを多く含む食材です。
就寝前にどうしてもお腹が空くときは
就寝前にどうしてもお腹が空いて仕方がないというときは、なるべく胃に負担がかからないものを食べるようにしましょう。牛乳に含まれるカルシウムは、神経の興奮を抑える働きがあります。また、トリプトファンという物質はセロトニンという物質に変わり、眠りを誘う成分になります。
セロトニンには催眠作用のほかに、神経を鎮める効果や脳の働きを穏やかにする効果もありますので就寝前に摂るものとしては非常にスグレモノです。セロトニンはそのほかに、ハチミツにも多く含まれているので、牛乳とあわせて摂取すると効果的です。牛乳を飲むとお腹がゴロゴロするという人は温めて飲んでみてください。
イライラ防止にはタマネギ料理で
タマネギには硫化アリルといわれる成分が含まれています。タマネギ特有のツーンと鼻をつく匂い、これが硫化アリルの特徴です。硫化アリルにはビタミンB1の吸収をよくする効果があります。
ビタミンB1には疲労回復の効果があるほかに神経の興奮を鎮める効果があります。睡眠時に眠れない原因の多くは神経の高ぶりが影響しています。イライラしている日や、極度に疲労していて神経が興奮している日などに眠れないことが多いのもそのせいです。
硫化アリルは生で摂取することが大切
硫化アリルは、熱してしまうと成分が変わってしまい、効果がありませんので、サラダなど生で摂取することが大切です。また、食べるだけではなく、匂いを嗅ぐだけでも効果があります。寝室や枕もとに生のまま、みじん切りにして置いておくだけでも睡眠によい影響をもたらしてくれます。